車椅子で新幹線に乗るには?予約や料金、持ち込みについて解説
![車いすに乗っている人](https://hospital.chintaistyle.jp/article/wp-content/uploads/2024/01/ccd9d04c01f89ae96949595a3f00e4a2.jpg)
車椅子での移動は、大変だと感じたりヒヤッとしたりする場面が少なくないでしょう。
そのなかで、公共交通機関を利用しての移動は、利用できる施設やサービスがわからないと不安に感じてしまいますよね。
特に新幹線では、頻繁に利用しない方は不安も大きいでしょう。
そこで今回の記事では、車椅子ユーザーが安心安全に新幹線に乗る方法をご紹介します。
予約の方法や料金、車椅子で利用できる新幹線の座席や設備などをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
賃貸スタイルの「住まいの紹介サービス」では、お部屋探しのご相談をLINEやチャットで24時間受け付けております。
「車いすでも入居できる物件を探したい」「なかなか物件が見つからない」とお悩みの方はぜひご活用くださいね。
新幹線車内で利用・持ち込みできる車椅子のサイズ
駅や新幹線の設備は国土交通省のガイドラインを踏まえて、下記のサイズの車椅子を目安に作られています。
車体サイズ:長さおよび高さ120㎝、幅70㎝程度
上記のサイズを超える車椅子を使用している場合は、事前に問い合わせて確認をしておきましょう。
また、ハンドル形電動車椅子は利用可能な駅や車両が限られています。
例えば、新幹線内では「多目的室に限り利用可能」などのルールがあるため確認が必要です。
また、ハンドル形電動車椅子の本体に「星数表示回転性」の星3つがついている、「改良型ハンドル形電動車椅子用ステッカー」が付いている場合は条件を満たしていることを示しています。
車椅子で新幹線に乗るには?
車椅子で新幹線に乗るには、具体的にどのようにしたら良いのでしょうか。
ここでは、予約方法や設備やサービスなどをご紹介します。
予約方法
車椅子ユーザーの場合、駅構内での案内や乗降時のサポートが必要なこともあるため、新幹線での移動が決まり次第、利用する駅に連絡をしておきましょう。
また、新幹線には車椅子対応座席が用意されているものがあります。
車椅子対応座席を利用する際には、事前の予約が必要です。
予約は乗車の1ヵ月前から可能で、窓口や電話、Webでの申し込みができます。
ただし、満席の場合は希望どおりの新幹線に乗車できないため、早めの予約を心がけましょう。
車椅子の手伝い、切符の予約などの相談ができる「からだの不自由なお客様のサポートダイヤル」があります。
「からだの不自由なお客様のサポートダイヤル」:0570-00-8989
駅の設備・介助サービス
駅のなかは上下に移動することも多く、ホームに行くだけでも大変ですよね。
JRの駅構内には、車椅子対応のエレベーターやエスカレーター、階段昇降機があり、利用ができます。
車椅子対応エスカレーターや階段昇降機の操作が必要な場合には、駅係員へ申し出ましょう。
また、介助サービスの利用を申し込んでおくと、乗車時に手伝ってもらえます。
下車駅にも連絡がいって係員が待機してくれるため、降りる際も心配ありません。
なお、同行者がいても利用可能です。
車内設備
車内での過ごし方に不安を感じる方もいますよね。
利用する新幹線によっては、車椅子を固定できるシートや、車内移動用車椅子、バリアフリートイレなどの設備があります。
車椅子ユーザーであることを事前に伝えておけば、設備の利用がスムーズにできるため、安心して新幹線の利用ができるはずです。
また、利用する新幹線によって備わっている設備が異なるため、予約前に確認しておきましょう。
車椅子で利用できる新幹線の座席・設備
新幹線には車椅子でも利用できる座席や設備があります。
ここではどのようなものがあるのかをご紹介します。
多目的室
利用する新幹線によっては多目的室が設けられている車両があります。
車椅子対応座席の近くに設置されており、ドアつきの個室です。
多目的室では、車椅子から座席シートに移動する、背もたれを倒すと簡易ベッドになるなど、さまざまな用途で利用できます。
原則として多目的室は予約ができません。
車掌に申し出て空いていれば使えますが、ハンドル型電動車椅子を利用している方、車椅子対応座席の利用が難しい方など特段の事情がある場合は、一部の新幹線を除き利用申込みが可能です。
ただし、多目的室は一編成に一室のみであるため、希望する列車で利用できるとは限りません。
また、授乳やおむつ交換、体調不良の場合でも利用可能ですが、身体の不自由な方が優先されるため、これらの理由では多目的室は利用できない場合があります。
車椅子対応座席
原則すべての新幹線車両に設置されているのが車椅子対応座席です。
座席が1席分空いており、そこに車椅子を備え付けられているベルトで固定して利用できます。
例えば、普通車の場合では、3列シートの1列が空いたスペースを車椅子対応座席として利用します。
車椅子に座ったままでも利用できますが、座席シートに移れるようであれば移動しての利用も可能です。
一部の列車では座席への移動がしやすいように、座席を90度回転して固定ができます。
その際、車椅子は車椅子対応座席に置くか、特大荷物スペースに置きます。
なお、特大荷物スペースは事前予約が必要です。
車椅子スペース
新幹線には車椅子対応座席のほかに、車椅子用スペースが設けられている車両があります。
車椅子に乗車したまま利用できるフリースペースとなっているため、座席シートに移動する必要がありません。
短い乗車時間で座席への移動が面倒な場合、車椅子のままのほうが気楽な場合に利用しやすいでしょう。
座席数が少なく事前の予約が必要な場合もあるため、確認しておくのがおすすめです。
車椅子で新幹線に乗るときの料金
身体障害者や知的障害者の方は、乗車券の料金が割引になります。
旅客鉄道株式会社旅客運賃減額欄に第1種株式会社の記載がある障害者手帳、もしくは療育手帳を持っている方が割引きの対象となります。
対象 | 割引対象乗車券種類 | 割引率 | |
---|---|---|---|
第1種障害者とその介護者 | 普通乗車券 回数乗車券 普通急行券 |
50% | JR以外の鉄道会社線をまたがる場合を含む。ただし回数乗車券はJR線区間単独発売 |
第1種、第2種障害者が単独で利用する場合 | 普通乗車券 | 50% | 片道の営業キロが100キロメートルを超える場合(JR以外の鉄道会社線にまたがる場合を含む) |
ただし、特急券(指定席、自由席)、グリーン券などは割引の対象外となります。
※出典:JRおでかけネット
まとめ
今回の記事では、車椅子ユーザーが新幹線の利用をする際の予約方法や料金、乗車できる車椅子のサイズなどをご紹介しました。
車椅子を利用して駅を移動するのは大変ですが、事前にしっかりと計画し利用予定の駅へ問い合わせをしておくなどの準備をすれば、安全でスムーズな移動ができるでしょう。
新幹線の車内には車椅子ユーザーでも安心して利用できる設備が備わっている車両が多く、事前予約や乗務員へ申し出れば利用可能です。
快適な移動ができるように、しっかりと準備をしましょう。