チーム医療とは?連携するメリットやそれぞれの役割をご紹介

医療従事者

チーム医療は医師や看護師をはじめとした医療従事者が互いに情報共有して連携を図り、良質な医療を提供し、患者の早期社会復帰を目指すものです。

チーム医療を推進するためには、それぞれの職種で専門知識をどう生かし、チームのなかでどのような役割を果たすのかを認識しなければなりません。

この記事では、チーム医療の概要と主な医療従事者の役割、チーム医療の今後の課題をご紹介します。

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チーム医療とは?

チーム医療は、多種多様な職種の医療専門職が連携・補完しあい、一人ひとりの患者の状況に対応した医療を提供することです。

患者に合った的確な治療やケアをするためにチームが連携し、患者の状態や必要なケアを共有して効率良く医療を提供していきます。

そして、医療スタッフがそれぞれの専門性を生かして患者を多角的にケアすることで、患者はよりきめ細かい良質な医療を受けられるようになります。

チーム医療が必要とされる理由

診察を受ける患者は、けがや病気の治療を受けるために医療機関を受診しますが、チーム医療では、患者のけがや病気だけではなく、”患者その人”を見ることに特化しています。

というのも、治療終了後も患者は「再発しないだろうか」「食事はどうすればいいのか」など、さまざまな不安を抱えることがあります。

そうした問題を取り除くためには医師や看護師だけでなく、ほかの医療従事者が専門的な立場から患者に向き合うことが大切です。

今後さらにチーム医療の導入を加速させるために、さまざまな取り組みがなされると期待されています。

チーム医療を取り入れるメリット

診察を行う男性医師

医療の現場においてチーム医療を取り入れると、次の3つのメリットがあります。

医療・生活の質向上

医師が一人で患者を診察するよりもきめ細かいケアができるようになるため、医療の質だけでなく、患者の生活の質の向上が期待できます。

例えば、管理栄養士からは食事の指導、薬剤師からは薬のアドバイスなど、さまざまな専門職から的確なアドバイスを受けられるようになり、早期回復にもつながります。

医療従事者の負担軽減

チーム医療で連携することにより、医療スタッフはそれぞれの専門領域に関わる仕事に集中でき、一人ひとりの業務の負担が軽減されます。

例えば、医師や看護師が薬の副作用のチェックや管理業務を担っている場面も見られますが、チーム医療では薬剤師がそうした役割を担当するため、医師や看護師の負担軽減になります。

医療安全の向上

医療やケアについて医師が一人で判断するのではなく、複数の専門家が専門的な知見をもとに判断できるため、医療の安全が今まで以上に確保されやすくなります。

患者の状態に合わせて必要な時期に必要な医療を提供できるので、患者はより安心感を得られて、QOLの向上も期待できます。

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チーム医療に携わる医療従事者の役割

医師と看護師

チーム医療に関わる医療従事者が、チーム内でどのような役割を担うのか、主な職種をピックアップしてご紹介します。

医師

医師はチーム医療のなかではリーダー的存在として、各部門のチームメンバーとコミュニケーションを図り適切な指示を出すほか、診断や治療方針を決定します。

患者に病状を説明し、治療効果を評価するのも医師の仕事です。

看護師

チーム医療において看護師は「チームの要」として患者に寄り添い、精神的苦痛、身体的苦痛などの問題をとらえることが大切です。

患者の状況を理解したうえで各専門職との橋渡し役となり、患者にきめ細かいケアがなされるようにします。

また、チーム医療を推進するうえで、看護師はより高度な知識と技術が求められると期待されています。

薬剤師

チーム医療に携わる薬剤師の場合、医師が薬剤を選択する際に薬剤師が必要な助言をおこなうことが想定されます。

医師や看護師と共同して薬剤の種類、投与方法、投与量、投与期間などを決定し、患者に対して適切な服薬指導をおこなうことが求められるでしょう。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士

理学療法士は日常生活で早期に自立し、介助の軽減を目指してリハビリの方向性を決定します。

作業療法士も仕事や家事など、退院後の生活を想定した社会活動の訓練に携わります。

言語聴覚士は患者の咀嚼(そしゃく)や嚥下(嚥下)機能の評価をおこない、訓練する仕事です。

患者が退院後安心して日常生活が送れるよう、連携を取って訓練を進めていくことが求められます。

医療ソーシャルワーカー

医療ソーシャルワーカーはいわば総合窓口です。

患者が入院費の支払いなど経済的な不安を抱えているときに相談を受ける役割があります。

退院後のリハビリの目標を明確にし、退院後の生活について患者や家族から相談を受けるときも必要な支援をおこないます。

管理栄養士

管理栄養士は患者に対する栄養管理・栄養指導の専門家です。

患者の高齢化にともない、患者一人ひとりの栄養状態を改善・維持できる管理栄養士は今後さらに活用されることが期待されています。

具体的には、退院後の食事で食材の大きさや硬さ、食事の量を判断するなどして、治療効果やQOLの向上を目指します。

臨床検査技師

臨床検査技師は放射線による画像診断など、各種検査に関する質問や相談に応じる仕事です。

チーム医療ではリハビリテーション、救急医療、呼吸ケア、嚥下などさまざまな場面で臨床検査技師が役割を担うと期待されます。

チーム医療の問題点

打ち合わせ中の医療従事者

チーム医療には次のような問題点もあります。

・コミュニケーション不足
チームで情報共有する手段として、カンファレンスまたは電話会議の方法が考えられます。
ただ、多忙を極める医療従事者が特定の時間にチームのメンバー全員が揃うのは難しく、コミュニケーションが不足しがちになる点が課題です。
・互いの専門性への理解不足(教育不足)
チーム医療では、いつも同じメンバーでチームを組むとは限りません。なじみの薄いメンバーがいた場合、スタッフの技量がどの程度なのかわからないために、的確な指示や情報共有ができなくなることがあります。

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まとめ

今後、さらに超高齢化が進む日本において、より質の高い医療を提供するために、チーム医療の導入を加速させる必要があります。

チーム医療により、患者一人ひとりに寄り添った医療を提供できるだけでなく、医療スタッフの専門性を高めていけるとともに業務の負担軽減も期待できます。

チーム医療の導入には、医師のみならず医療従事者がチーム医療の必要性と各々の役割を理解し、課題と向き合いながら協力体制を組むことが必要とされるでしょう。

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