バリアフリーな賃貸物件を探すには?車いすOKな物件はあるの?
賃貸物件を紹介する不動産会社やサイトは数多くありますが、車いすOKのバリアフリー物件の数は決して多くはありません。
では、車いすユーザーが安全で快適に過ごせる賃貸物件は、どのように探せば良いでしょうか?
この記事では、車いすユーザーがバリアフリーの賃貸住宅を探すときに知っておきたい基本情報をはじめ、物件を探すコツや内見の際に確認しておきたいポイントを詳しくご紹介します。
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「車いすでも入居できる物件を探したい」「なかなか物件が見つからない」とお悩みの方はぜひご活用くださいね。
目次
車いすOKのバリアフリー賃貸物件を探すには根気が必要
バリアフリーの賃貸物件は、数は多くないものの探せば意外と見つかるものです。
ただし、車いすを室内で使う場合はハードルが上がります。
残念ながら、床や壁が汚れたり傷ついたりするのを嫌がる大家さん、車いすを使うことによる騒音トラブルや偏見を持つ大家さんが少なくないためです。
実際に、何件も断られ続け、家探しに相当苦労した車いすユーザーの声も……。
そのため、バリアフリーの賃貸物件を探すのには根気と時間が求められるといえます。
車いすOKのバリアフリー賃貸物件を探す方法
バリアフリーの賃貸物件を探す方法を4つご紹介します。
インターネット
賃貸物件を取扱う不動産会社のWebサイトで探せます。
そうしたサイトのなかには、バリアフリーが検索条件として選べるところがあったり、バリアフリーの物件を集めた特集が組まれたりしています。
また、動画や360度パノラマ画像で室内の様子を見たり、オンラインで内見ができたりするので、候補を探す始めの手段として便利です。
オンライン内見では、見たい場所を映してもらえるので、車いすで生活するのに不便な段差がないかなどのチェックができます。
ただし、バリアフリー=車いすOKとは限らないので、室内での車いす利用がOKかどうか、しっかり確認しておきましょう。
不動産屋
不動産屋に行って条件を伝えて探してもらう方法です。
条件に合う物件をいくつか内見し、気に入った物件があれば仮申し込み、審査、契約という流れになります。
不動産屋によって取扱っている物件が異なるため、時間はかかりますが何社かまわって探すと良いかもしれません。
なお、室内で車いすを使う場合、物件が見つかっても審査が通らない可能性があるため、不動産屋には車いすを使うことを先に伝えておきましょう。
自治体
自治体の福祉課や生活関係の相談窓口で物件を紹介してくれることがあります。
住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸物件が登録されている「住宅セーフティネット制度」というものがあり、低所得者、被災者、高齢者、障がい者、子育て世帯は住宅確保要配慮者と定められています。
ここで入居を拒まない物件の情報提供を受けると良いでしょう。
UR賃貸住宅
仲介手数料や礼金、更新料ゼロで知られるUR賃貸住宅は、自治体との連携や事業者との協力により「高齢者等向け特別設備改善住宅」を紹介しています。
浴室の段差の緩和や設備の改善などをおこない、障がい者の方が暮らしやすいさまざまな設備が設置された物件です。
ただし、利用には一定の条件や収入基準があるので、事前にチェックしておきましょう。
こちらもすべての物件で車いすがOKというわけではないので、車いすユーザーは注意が必要です。
バリアフリー賃貸住宅の内見でチェックするポイント
バリアフリー賃貸住宅を内見するとき、チェックするべきポイントをご紹介します。
建物
建物の入り口から自宅がある部屋の玄関まで、車いすで安全に通れるか確認しましょう。
具体的には、スロープの傾斜がきつくないか、廊下の幅が狭くないか、敷地内の段差がないか、などを見てみます。
また、2階以上の部屋の場合はエレベーターの有無、乗り降りのしやすさも重要です。
ほかにも、建物が直面する道路や駐車場から、車いすユーザーの動線がスムーズで不自由なく動けるかどうかを想定してチェックしましょう。
玄関
車いすユーザーの場合、玄関で靴の脱ぎ履きをするスペースが十分確保されていることが大切です。
段差の程度はもちろん、車いすがそのまま室内に入るか、乗り換える場合はそれが可能かどうかも確認しましょう。
段差がある場合はスロープやリフトを設置できるか大家さんに確認し、玄関ドアの開閉が安全にできるよう、ドアクローザーの有無もチェックしてくださいね。
トイレ
トイレの手すりが使いやすい位置にあるか、扉の開け閉めのしやすさ、車いすが入れるほどの十分な広さがあるかどうかをチェックしましょう。
また、便座が座りやすい高さかどうかも、実際に座って確認しておきたいポイントです。
浴室・洗面所
浴室の手すりが使いやすい位置に設置されているか、浴槽はまたぎやすいが、床は滑りやすくないかを確認しましょう。
また、洗面台の水栓レバーは、車いすを使用した状態で操作できるかチェックしておきましょう。
立った状態なら難なく操作できるレバーでも、低い位置からは使いにくいことがあります。
家全体
床が滑りやすくないか、部屋のドアの開け閉めがしやすいか、照明のスイッチの位置は車いすに乗った状態でも届く高さかどうかなどをチェックしましょう。
また、室内にあるすべての段差の程度を確認し、安全で快適に過ごせるかどうか、そこで暮らしているイメージを膨らませてくださいね。
内見は車いすユーザーと介助者の両視点でチェックする
バリアフリー物件では、車いすユーザーが不自由なく安全に暮らせるかどうかが最優先です。
ただ、車いすユーザーを介助する介助者も、介助しやすい物件かどうかを見る必要があります。
車いすユーザーと介助者、両方の目線で安全で快適な暮らしができるかチェックするために、内見は家族全員で行くことをおすすめします。
まとめ
バリアフリーといっても、一部には段差があったり、広さが不十分だったり、車いすユーザーにとっては不便さを感じる賃貸物件があるかもしれません。
車いすの利用をOKしてもらえず、賃貸物件探しに時間がかかってしまうかもしれません。
そのため、インターネットや地元の不動産屋、自治体の窓口などを幅広く利用して、できるだけ多くの情報を得て、物件を探していきましょう。
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