セカンドオピニオンとは?意味はある?重要性やメリット、役割を知っておこう

セカンドオピニオンとは?意味はある?重要性やメリット、役割を知っておこう

完治までに時間がかかる可能性が高かったり、治療方法の選択肢が豊富な病気にかかったりした場合、セカンドオピニオンを利用するかどうか主治医のほうから尋ねられるケースもあります。

「なぜ、セカンドオピニオンが必要なのか」「セカンドオピニオンにどのような意味があるのか」といった疑問や不安を持っている方もいるでしょう。

近年要望や関心が増えているセカンドオピニオンの仕組みを、利用する意味やメリットやデメリット、重要性、役割や費用、受診する際の具体的な注意点などまで紹介します。

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セカンドオピニオンとは?意味や役割を解説

セカンドオピニオンとは?意味を解説

セカンドオピニオンとはどのような制度か、名前は聞いたことがあっても、具体的な仕組みや意図ななどの詳細はよく理解していない方も多いでしょう。

意味や役割、メリット、セカンドオピニオンの重要性をお伝えします。

セカンドオピニオンとは?意味や背景を解説

セカンドオピニオンを簡単に説明すると、最初にかかった担当医の診断や治療方法について、別の医師による助言や医学的な意見を求める制度です。

セカンドオピニオンは英語で”second opinion”、は日本語に直訳すると「第二の意見」となりますが、医療で使われる際は、「第二診断」または「主治医以外の医師の意見」「別の医師の意見」などの言い換えがあります。

アメリカで1970年頃から始まり、日本では1990年代から、がんを中心に導入され、昨今ではさまざまな診療科が対象になり、定着し始めている仕組みです。

元々は、医療費を請求されたアメリカの保険会社が、本当に必要な手術か、過剰な治療ではないかなどを確認するために中立的な立場の医師にも所見を求めるようになったのが始まりだとされています。

誤診防止の意味もありますが、昨今では、病気や治療法に関する知見が深まって、患者や家族がより良い選択ができる機会として以前より肯定的に捉えられています。

また、医師がしっかり説明をし、患者が納得できる充分な情報を知り、自由意志で治療の決定に関わったうえで、両者が合意や同意を目指す「インフォームドコンセント」の概念が浸透してきた社会背景も影響しています。

参考:国立国語研究所|セカンドオピニオン

セカンドオピニオンの役割を理解しよう

主治医とは別の医療機関の専門医師に所見を示してもらうことで、患者や家族が病気に関してより深い知識を得て、より良い治療法を選べるようにするのが、セカンドオピニオンの制度です。

特に、大きな疾患の告知を受けて動揺した場合や、完治までに時間がかかったり、治療に複数の選択肢があったりする場合は、主治医から説明されても患者や家族は「本当にこれでいいのか?」と不安を抱えがちです。

そんな場合にセカンドオピニオンで他の病院の医師や、他科の先生の多角的な見解を聞ければ、納得きることもあります。

治療の選択肢が増えるケースもあるでしょう。

新しい医療器具や新薬が開発されている場合もありますし、より身体に痛みや負担のない方法が提案されるケースも期待できます。

また、主治医が見逃していた症状や異なる可能性を指摘してもらえる可能性もあります。

結果的に、同じ結論の場合でも「主治医の提案が正しかったんだ」とより安心でき、抱えている不安や迷いを解消したりして闘病に専念できるでしょう。

主治医の説明がわかりにくいと感じた場合に、他の先生の言い方や説明でよく理解できるようになることもあります。

セカンドオピニオンはどんな場合に受診する?

セカンドオピニオンは、主にがんなどの悪性疾患で治療方法が複数ある場合によく利用されてきました。

しかし昨今は、対象疾患は大幅に拡大され「セカンドオピニオン外来」が設けられている病院も増えています。

特に複数の治療法を主治医から提案されたけれど、どれを選んで良いか迷っているときには、他の医師の助言があると心強いでしょう。

また、治療が長期化する可能性が高い病気にかかった場合や、手術など主治医が提案した治療以外にほかの治療法がないか知りたいケースでも受診を検討すると良いでしょう。

主治医の説明や治療に心から納得できていない場合などや、別の方向や可能性から治療法を検証してみたいと考えている際も役立つでしょう。

ただし、担当医への感情的な不満や苦情を伝える場ではないこと、ジャッジする場でもないことは了承しておいてくださいね。

一方で、進行性の難病で良い治療法が見つからない場合に、先端の研究を進めている教授や専門医を探すケースもあります。

いずれにしても気兼ねや遠慮は不要ですし、セカンドオピニオンを利用すると必ず主治医や病院を変更しなくてはいけないわけでもありません。

逆に、セカンドオピニオンの受診義務はないので、主治医の診断や治療方針に十分に納得できているならばそのまま治療を続けましょう。

セカンドオピニオンを受けるメリットや重要性

治療が難しい病気であったり治療方法が複数あったりする場合、一人の医師の説明だけでは自分の選択が不安になる場合も多いでしょう。

根治が難しい場合、痛みを緩和するか、進行を遅らせるかで優先順位に悩むこともあります。

そんなとき、セカンドオピニオンの利用ができればメリットが大きいです。

さらに、主治医の専門領域外の医師に意見を聞ける場合も大きなメリットがあります。

日々進歩している医療業界では、専門化と細分化が進んでいます。

特定の分野に秀でた専門医の見解を聞ければ、効率的に最善の治療法を選べる可能性が高くなります。

ドクターズドクター(医師が頼る医師)とも呼ばれる、放射線科専門医の所見を求めるケースもあります。

放射線科専門医は患者の全身を診てくれるので広い視野での見解が得られ、​​悪性腫瘍疾患全般に対し、放射線治療など複数の治療法を示してくれて治療の選択肢が広がる場合もあるでしょう。

ほかにも、画像診断が得意な医師に、CT検査やMRI検査、組織検査などの画像を送って、意見を求めるケースもあります。

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セカンドオピニオンの受け方と流れ

セカンドオピニオンの受け方と流れ

ここでは、セカンドオピニオンの受診方法や受診までの流れを紹介します。

すべての病院で簡単に受診できるわけではないので、受診のルールや流れを把握しておきましょう。

医療機関を探して手配

セカンドオピニオンを考える場合は、まず主治医に相談すると良いでしょう。

セカンドオピニオンの受診は患者の権利であり、主治医が専門医や医療機関を取り次いで紹介してくれる場合も多々あります。

加入している医療保険によってはセカンドオピニオン紹介サービスなどを実施している商品もあるので、利用しても良いでしょう。

このほか、総合病院のセカンドオピニオン外来や医療情報サービスを利用したり、インターネットを使って自力で病院を探したりする方法も選べます。

ただし、病気に対する知見が深くなければあまり意味がありません。

なお、セカンドオピニオンを受診するには、紹介状のほか、カルテや検査データ、レントゲンなどの資料が必要です。

主治医に頼らない場合でも、セカンドオピニオンを利用する旨は主治医に報告する必要があります。

担当医の了解を事前に得ないで他の病院を受診しようとしても断られる場合もあります。

セカンドオピニオンを受けたあとの流れ

セカンドオピニオンを受けたら主治医にしっかりフィードバックをして結果を伝えましょう。

そのうえで、あらためて治療方法や方針を選んで決定することになります。

主治医と他の医師の意見が一致しなかった場合、例えば、主治医がA、セカンドオピニオンがBの治療方針をすすめ、患者がBを選択した場合は、紹介状をお願いし、転院が必要になるケースもあります。

または、新たな選択肢としてサードオピニオンを取るか、さらに主治医と方針の相談が必要になる場合もあるでしょう。

同意見だった場合は、そのまま主治医の指示に従い、密にやり取りしながら治療を進めましょう。

セカンドオピニオン受診のデメリットと注意点

セカンドオピニオン受診のデメリットと注意点

最後に、セカンドオピニオンを受診するときの注意事項を紹介します。

利用の仕方を誤ると受診の意味がないだけでなく、病気の治療にも悪影響が出る恐れもあります。

時間のかかりすぎによる病状の進行に注意

セカンドオピニオンは予約から受診まで、受入れにかなりの時間がかかるケースもあります。

したがって、受診するかどうか迷っている場合は、早めに主治医に相談してください。

病気によっては進行が早く、受診を迷っているうちに症状が進んで治療が間に合わなくなる恐れもあります。

セカンドオピニオンは回数の制限はありませんが、あちこちはしごしているうちに時間がかかりすぎてしまうこともあるでしょう。

リスクのある高度な手術の場合は、名医として知られる著名な専門医の判断を仰ぎたいものの、予約が取れないことでさらに対応が遅れることもあり得ます。

なるべく早く決断すれば、今までのカルテや検査の結果などもスムーズにまとめてもらえ、余裕をもって受診先を探せます。

高額な費用に注意

セカンドオピニオンにかかる場合、医療行為はおこなわないため公的な医療保険は不適用になり、自由診療の扱いになります。

したがって、全額自己負担になるので1回の受診で数万円は必要です。

また、紹介状や検査結果などのデータをもらうにも別途、費用がかかります。

少しでも節約しようと紹介状などを持たずにセカンドオピニオンを受けようとしても、かえって高くつくか、断られてしまう場合も多いので注意しましょう。

料金は病院と診療科によって異なるので、病院が決まったら早めに受診料などを確認してください。

事前の疑問点の解消と付き添いの手配も

セカンドオピニオンは30分間から1時間と時間に限りがあります。

限られた時間で必要な情報をすべて得るためには、疑問点や自分の希望などをクリアにし、詳細をまとめておきましょう。

ただし、医療給付や医療費の相談などお金に関わる問題や、医療訴訟に関するような相談はできません。

わからない医学用語などは、できれば事前にクリアにしておきましょう。

相談する内容によりますが、ソーシャルワーカーも頼りになります。

また、家族も一緒に受診できる場合は、配偶者や子ども、親など信頼できる人に付いてきてもらい、複数人で話を聞けば、受診後に相談や意見交換も可能です。

まとめ:重要性やメリットを理解して決断を

今回はセカンドオピニオンを受診する意味やメリット、重要性などを紹介しました。

セカンドオピニオンは主治医のファーストオピニオン以外の専門家の見解が聞ける貴重な機会です。

しかし、疑問や不安が漫然としていては有効な時間になりません。

受診する医療機関が決まり、予約が取れたら、医師に聞きたいことや説明してほしいことなどの希望を周囲の意見も聞いて整理し、まとめておくと解決の糸口が見えやすくなります。

迷いを解消しつつ、その後も現在の主治医と良好な関係を維持しながら、より良い制度利用の仕方ができれば理想的です。

特に人生や生涯に関わる手強い病気や大きな手術の際は、遠慮や躊躇せず、自分たちがしっかり納得できるまでよく吟味することが大切です。

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