看護師のオンコール勤務って?待機中はどう過ごす?
オンコール勤務とは、24時間体制で患者に対応をしている施設などで設けられている看護師の勤務形態の一種です。
「副直」「待機勤務」などの呼び方をする施設もあります。
オンコール勤務は一般的な勤務のように勤務地に拘束されることはなく、自宅などで過ごしてもかまいません。
しかし、要請があったらすぐに出勤できる体制を整えておく必要があります。
新米看護師のなかにはどうやって過ごせばいいのか悩む方もいるでしょう。
今回は、オンコール勤務の内容や待機中の過ごし方をご紹介します。
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看護師のオンコール勤務とは?頻度や日数
はじめに、看護師のオンコール勤務の概要を紹介します。
「頻度や日数はどのくらいなのか」「オンコールの手当てはどのくらいなのか」なども紹介するので、参考にしてください。
看護師のオンコール勤務とは?
看護師のオンコール勤務とは、緊急事態に迅速に対応できるように待機している勤務形態です。
看護師の主な職場である病院や介護施設では、24時間体制で患者に対応しているところも多く、不測の事態が起これば勤務している職員だけでは手が足りなくなることもあります。
そのようなときに必要とされるのが、オンコール勤務をしている職員です。
施設によっては、「待機」「副直」「電話当番」などと呼ばれるケースもあります。
オンコールは一般的な勤務とは異なり、自宅などで過ごすことも認められています。
その代わり、呼び出されたらすぐに病院へ駆けつけなければなりません。
オンコールの頻度や日数
オンコール勤務の頻度は施設によって異なりますが、週に1~2日、1ヵ月4~8回程度が目安です。
勤務する看護師が1ヵ月単位で持ち回り勤務をするので、看護師の人数を30で割るとおおよその頻度がわかります。
終末期の患者が多く入院している病棟や集中治療室、救急外来を備えている病院や独居の利用社が多い施設のほか、単純に利用者が多い施設もオンコールが多い傾向にあります。
また、看護師が少ない施設もオンコールの頻度や日数が多い傾向があるため、転職する施設を決めるときなどは、参考にすると良いでしょう。
オンコールの手当や条件
オンコールは呼び出しがなければ法律上の「労働時間」に該当しません。
そのため、施設によってはオンコールは無給なところもあります。
手当てが出る施設も1,000~5,000円前後が相場です。
なお、オンコールはメイン担当とサブ担当があり、メイン担当のほうが手当ては多めです。
例えば、メイン担当が1,000~3,000円の場合、サブ担当は0~2,000円未満の施設もあります。
オンコールがある職場に勤務が決まったら、オンコール手当ての有無などをよく確認するのがおすすめです。
看護師のオンコール待機中の制限や過ごし方
オンコール待機中でも、いざというときはすぐに施設へ駆けつけなければなりません。
では、実際にオンコール担当になった場合、どのような制限があるのでしょうか?
ここでは、遠出禁止や飲酒制限など、制限事項や過ごし方の一例を紹介します。
オンコール待機中は遠出を控える
オンコール待機中は「呼び出しが合った場合、職場に30分以内に到着する」などの決まりが設けられている施設もあります。
自宅での待機が基本で、外出しても職場まで30分で行ける範囲に留めましょう。
やむを得ない事情で遠出をしなければならない場合は、事前に職場に連絡をして許可を取るケースも。
また、呼び出されたらすぐに勤務に当たれるように飲酒も控える必要があります。
電車やバスで通勤している場合は、時刻表を把握しておくかタクシーが手配できるようにしておくと役立ちます。
いつでも電話に出られるのが重要
オンコール担当には、緊急事態が起こったら電話で呼び出しがかかるので、常に携帯電話(スマートフォン)は手元に置いておく必要があります。
職場によってはオンコール専用のスマートフォンや携帯電話を看護師に支給しているところもあります。
寝ているときは枕元、入浴中などでも着信音が聞こえる場所に携帯電話を置いておかなくてはいけません。
また、映画館や美術館、博物館など携帯電話の音量を抑えたり電源を切ったりする対応を求められる場所へは、あまり出かけられません。
充電切れにも注意し、バッテリーは常に50%以上を保っておくようにする必要があります。
近所へのお出かけ、外出も可能
オンコール担当中は外出禁止ではないので、携帯電話さえ持っていれば近所への買い物や散歩などは、問題なくできます。
どこまで出かけていいかわからない場合は、職場まで30分以内に到着が可能な距離を目安にしましょう。
ただし、近場でも携帯電話の電源を切ったり着信音をオフにしたりしなければならないような場所は、遠慮しておきましょう。
モバイルバッテリーを用意したり、着信に気付きやすいようにショルダー付きスマートフォンケースを持つなどの工夫も大切です。
看護師のオンコール勤務の悩みは?
最後に、オンコール勤務を担当する看護師が抱えがちな悩みを紹介します。
いつ、職場から呼び出されるかわからない緊張感は思っている以上にストレスになることがあります。
ここでは、オンコール担当を避けたい方向けの対処法も紹介するので、参考にしてください。
制限やプレッシャーがストレスにも
オンコールは呼び出しがない場合もあり、自宅で過ごしていれば休日と変わらないという方もいます。
しかし、いつ呼び出されるかわからないプレッシャーが、強いストレスになることもあるでしょう。
家にいても何も手につかず、そわそわして1日が終ってしまって疲れだけが残る方も珍しくありません。
もし、オンコール勤務が苦痛で日常生活に支障が出てきた場合は、無理をせずに転職も視野に入れましょう。
ストレスを我慢しすぎるとうつ病などの引き金になることもあります。
オンコールなしの職場はある?
入院施設のないクリニックや、訪問看護ステーションなどオンコールがない職場もあります。
また、オンコール勤務がある職場でも、条件を満たせば担当から外れることができるところもあります。
オンコール担当をしたくない場合は、「オンコールなし」を条件に職場を探してみてください。
看護師を求めている職場はたくさんあるので、オンコールなしを条件にしても良い職場が見つかる可能性は高いでしょう。
まとめ:病院の近くに住むのもおすすめ
オンコールは、いつ呼び出されるかわからない緊張感はありますが、呼び出しにすぐ応えられるようにしておけば、比較的自由に過ごすことができます。
オンコールの負担をできるだけ軽くしたい場合は、病院のすぐ近くに住むこともおすすめです。
病院によっては、看護師向けの社宅を病院のすぐ側に設けているところもあるので探してみてくださいね。