【開業医とは】勤務医との違いは?開業医のほうが年収が高い?気になる疑問を解説

女性医師

勤務医として働いているものの、将来的には開業医として働くことを検討している方もいるのではないでしょうか。

とはいえ、病院やクリニックを自ら開業するのは簡単なことではないため、このまま勤務医を続けるべきなのか迷ってしまいますよね。

そこでこの記事では、開業医とはどのような働き方をするのか、勤務医との違いはどのような点があるのかを解説します。

開業医ならではのメリットとデメリットも解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

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開業医とは?

クリニックの受付

開業医とは、個人で病院やクリニックを開業し、経営していく医師のことです。

そのため、医師としてはもちろん、経営者としての力も必要になります。

内科や耳鼻科、皮膚科などの診療科目や開業エリアを個人で選んで開業するケース(新規開業)と、ほかの誰かから引き継いで経営していくケース(継承開業)があります。

なお、新規開業の場合、診療科目によって必要面積や医療機器の購入にかかる費用はさまざまです。

診療科目は開業する本人が希望するものを選ぶこともあれば、開業する地域のニーズに合ったものを選ぶこともあります。

開業医と勤務医の違い

開業医と勤務医は同じ医師ですが、「収入面」「働き方」「人付き合い」が大きく異なります。

収入

開業医と勤務医とでは、まず収入面が大きく違います。

厚生労働省の「第24回医療経済実態調査」をみてみると、一般病院(医療法人)の医師の平均年収は14,984,967円となっています。

一方、個人の一般診療所(医療法人)を経営する院長の平均年収は25,782,632円です。

比較してみると、およそ1,000万円もの差があることがわかります。

ちなみに、同じ開業医でも個人事業主の場合は売り上げから必要経費を引いた金額が、法人の場合は売り上げの範囲内で自ら決定した金額が給与となります。

※出典:第24回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告│厚生労働省

働き方

開業医はクリニックの診療時間や休みの日を自ら決定し、診療時間内に働くのが基本です。

緊急オペはほとんどなく、入院施設がない場合は入院患者が急変して呼び出されることもありません。

勤務医も決まった勤務時間が設定されているものの、緊急オペや急患の対応などで設定された勤務時間以外に働かなければならないケースも多々あります。

また、勤務医は休日にほかの病院でアルバイトをする医師もいます。

アルバイトをする理由は収入を増やしたい、勤務先から指示があった、ほかの医療機関から要請があったなどさまざまです。

人付き合い

開業医と勤務医は仕事の面に関する部分以外に、人付き合いも変わってきます。

先述のとおり、開業医は経営者でもあります。

そのためクリニックに勤務するスタッフだけでなく、医師に限らず経営者同士の集まりや地域の医師会との交流も必要です。

一方、勤務医は勤務先の医療従事者との付き合いがメインになります。

看護師や薬剤師、検査技師など、勤務中に接する機会のある方々とのコミュニケーションがメインになる傾向にあります。

開業医のメリットとは?

グッドマークをする男性医師

開業医と勤務医の違いはわかりましたが、開業にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

収入が良い

クリニックの経営状況など条件にもよりますが、先述のとおり一般的には開業医のほうが勤務医よりも年収が高い傾向です。

さらに開業医の場合は、クリニックの経営がうまくいけば勤務時間が少なくても収入がアップする可能性もあります。

勤務医の場合でも、経験年数や勤務年数によって収入アップは目指せますが、アップ幅は大きくありません。

自由度が高い

個人で病院・クリニックを開業する開業医は、診療科目や診療時間のほか、診療スタイル、治療方針なども、自らの裁量で決められます。

自由にできる分、責任を負わなければならないものの、医師として理想とする医療を追及できるでしょう。

また、採用するスタッフも自分で決められるため、勤務医のように周囲のスタッフと馴染めず人間関係に悩む心配も減らせるかもしれません。

自分のペースで仕事ができる開業医は、プライベートと仕事のバランスも取りやすくなります。

定年がない

勤務医の場合は、勤務先が定める定年制度に沿って定年となります。

勤務先の方針によっては定年後の再雇用や、定年の対象から外されるケースもありますが、基本的には勤務先の方針に従わなければなりません。

開業医の場合は定年がなく、体力があり、医師を続けたいという気持ちがあれば、いつまでも働けます。

クリニックに通院している患者を継続して診られたり、辞めようと決断するまで医師としてのスキルを形成し続けられたりします。

開業医のデメリットとは?

聴診器とパソコン

開業医には収入や働き方のメリットがある一方、仕事内容に関するデメリットもあります。

医師以外の仕事が多い

勤務医の仕事は基本的に医師としての仕事がメインですが、経営者でもある開業医は、医師以外の仕事が多くなります。

例えば、経営資金のやりくりや勤務するスタッフの勤務管理、地域とのお付き合い、経営に関する勉強など、幅広い仕事をこなさなければなりません。

医師会との関係や銀行とのやりとり、ときには患者からのクレーム対応が必要になることもあります。

さらに、経営に直結する患者を集めるための工夫を考えるのも開業医の仕事です。

ただし、経営が軌道に乗り、スタッフを増やせるようになれば、事務作業や勤務管理などを任せることもできるようになるでしょう。

経営がうまくいかないと収入が減る

クリニックの経営がうまくいけば大幅な年収アップが目指せる反面、うまくいかなければ大幅に減ることもあり、場合によっては経営を続けられなくなる可能性も……。

経営がうまくいかない場合、スタッフを雇っていれば、自身の収入よりもスタッフへの給与支払いを優先しなければなりません。

経営状況によっては実質無休で働かなければならないことも覚悟しておく必要があります。

また、経営状況だけでなく、けがや病気により診療ができなくなれば、収入が止まってしまいます。

責任が大きい

診療科目や診療時間、診療方針など、クリニックに関するあらゆることを自由に決められる点はメリットですが、何かあった場合は経営者として全責任を負わなければなりません。

スタッフ同士の揉め事や不満があれば改善できるよう向き合わなければなりませんし、治療のミスなど患者とのトラブルにも対応する必要があります。

個人の対応で改善できることだけでなく、法的なものも含めて、責任は自身に発生する点も開業医ならではのデメリットです。

まとめ

開業医とは、どこかの病院に勤務して働くのではなく、個人で病院やクリニックを開業する医師のことです。

勤務医と比較すると収入や働き方などの面でメリットがありますが、自由度が高い分、責任も重くなります。

とはいえ、医師として、また経営者としてもやりがいを感じられる点は大きな魅力です。

今回解説したメリットとデメリットを参考に、さまざまな面から開業医を目指すべきかどうかを検討してみましょう。

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