「男性で看護師はやめとけ」といわれるのはなぜ?男性看護師ならではの魅力とは
「男性看護師を目指すのはやめとけ」と聞いたことのある方は多いのではないでしょうか。
看護師を目指している男性にとっては聞き流せない内容です。
たしかに看護師の仕事はハードなイメージがありますが、なぜ男性看護師だけが「やめとけ」といわれるのか気になりますよね。
そこでこの記事では、男性看護師はやめとけとされる理由を解説します。
男性看護師にはデメリットだけでなく、メリットもあります。
男性看護師として働く魅力も解説するので、参考にしてみてください。
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「男性看護師はやめとけ」といわれる理由とは?
男性看護師はやめとけといわれる理由は複数ありますが、主に収入面や職場環境の面からいわれることが多いようです。
一般企業勤めの男性より給料水準が低い
男性看護師はやめとけといわれる理由の一つが給料です。
実際にどのくらい低いのか、平均給与を比較してみましょう。
一般の平均給与(男性 | 看護師の平均給与(男性) | |
---|---|---|
20~24歳 | 220,500円 | 253,800円 |
25~29歳 | 259,300円 | 291,100円 |
30~34歳 | 297,000円 | 322,200円 |
35~39歳 | 335,800円 | 324,800円 |
40~44歳 | 363,600円 | 348,300円 |
45~49歳 | 388,100円 | 357,300円 |
50~54歳 | 410,900円 | 379,900円 |
55~59歳 | 416,500円 | 339,800円 |
表を確認すると、20~34歳までは男性看護師の平均給与のほうが高くなっていることがわかります。
しかし、35~39歳になると平均給与の金額は逆転し、年齢が上がるごとに金額の差が大きくなっています。
このことから一般企業で勤務する男性よりも男性看護師の給料水準のほうが低いといわれているようです。
ただし、こちらの金額は年間賞与その他の金額は含まれておらず、あくまでも給与のみの比較となっています。
※出典:
令和4年賃金構造基本統計調査の概況│厚生労働省
賃金構造基本統計調査 令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
女性が多いため人間関係が難しい
男性看護師の人数は増えてきているものの、看護師はまだまだ圧倒的に女性のほうが多い職場です。
そのため空気を読む必要があったり、職場によっては肩身が狭かったりすることもあるでしょう。
いくつかのグループができている、派閥があるなどの場合は、女性ならではのいざこざが起きたときに巻き込まれてしまうことも……。
また、上司が女性である可能性も高く、女性とのコミュニケーションがうまくできないと人間関係で疲れてしまうこともあります。
患者から女性看護師がいいと言われる
患者のなかには、「担当してもらうのは女性看護師がいい」と言う方もいます。
立位交換や入浴介助など、体に触れられたり、誰かに見られたりするのに抵抗がある場面をケアしてもらわなければならない患者もいるからです。
特に患者が女性の場合、男性看護師にこれらのケアをしてもらうのは抵抗を感じやすくなりますし、男性患者でも女性にケアしてもらったほうが安心できる方もいます。
デリケートな部分なので仕方ない面もありますが、性別を理由に拒否されるのはつらいかもしれません。
同性の仲間を見つけにくい
職場に仲間がいると相談しあったり、男性ならではの仕事の感じ方に共感したりできて心強いですよね。
しかし、先述のとおり看護師の職場は女性が多いため、男性の同僚が少ない傾向にあります。
そのため職場に同性の仲間を見つけにくく、悩み相談や励ましあえる相手ができないケースが少なくありません。
さらに男性の上司や先輩がほとんどいないことで、キャリアプランが描きにくい点にも注意が必要です。
体力的・精神的負担が大きい
一般的に女性よりも男性のほうが力や体力があるという理由から、男性看護師は力仕事を任されやすい傾向にあります。
多少のことなら仕事だから仕方ないと感じられるかもしれません。
ただ、激務をこなしたあとや夜勤明けで疲れているときに「男性だから」と負担の大きい仕事を任されると、体力的にもつらくなってしまいます。
職場によっては業務の内容や人間関係などの負担が重なり、体力的・精神的につらくなる可能性があります。
男性看護師として働く魅力
男性看護師はやめとけといわれる理由はいくつかありますが、男性看護師の魅力もたくさんあります。
男性看護師が多く採用される診療科もある
ほとんどの職場では女性看護師が多いものの、診療科によっては男性看護師のほうが多く採用されることがあります。
患者の介助をする場面が多い診療科では、女性看護師よりも力のある男性看護師が必要とされるからです。
例えば、手術室や救急救命科、リハビリテーション科、整形外科などです。
これらの診療科では患者を移動させたり支えたりするシーンが多いため、男性ならではの力が必要とされます。
ライフステージの変化に左右されにくい
男性看護師はライフステージの変化に左右されにくい点も強みです。
女性看護師は妊娠すると、出産前後に一定期間現場を離れざるを得ません。
しかし男性看護師の場合は、子どもができると生活のリズムなどは変化するものの、肉体的な問題で働けなくなることはありません。
ライフステージの変化による影響が少ない分、管理職を目指す、資格取得を目指すなどもしやすくなります。
男性看護師の給与水準は低いといわれていますが、管理職手当や資格手当によって収入アップを目指せる可能性もあります。
やりがいを感じられる
看護師は、男女問わずやりがいを感じられる仕事です。
患者のサポートはもちろん、ときには患者の家族の心に寄り添うこともあります。
特に男性は精神的な支えに加えて、力を必要とする身体的な支えとしても頼りになる存在です。
また、男性専門外来などでは、同性でなければ話しにくい相談にも乗ってあげられます。
看護師は患者に直接感謝の言葉を伝えてもらえたり、誰かの力になっている実感が得られたりするため、やりがいを感じられるでしょう。
雇用が安定している
看護師は人手不足の状況にあり、需要の高い仕事です。
そのため雇用が安定しており、勤務先の都合による突然の解雇や給料が激減する可能性もほとんどありません。
これから高齢化社会が進む日本では、介護施設で看護師の需要が増えると考えられ、将来的にも需要が減る可能性は低いといえます。
ほかの業種と比べると、就職するときはもちろん、将来転職を希望する際も苦労することはほとんどないでしょう。
まとめ
「男性看護師はやめとけ」といわれる理由は、給料水準や職場環境などが挙げられます。
特に生活に関わる給料や、心地よく働けるかどうかが左右される人間関係は気になる問題かもしれません。
しかし、需要の高い仕事である看護師は雇用が安定しており、管理職や資格取得を目指せば給料がアップする可能性があります。
また、男性看護師を必要とする診療科があったり、やりがいを感じられたりなどの魅力もある仕事です。
今回解説した内容を参考に、将来の道をあらためて検討してみましょう。