【看護師】どんな働き方がある?自分にぴったりな働き方を見つけよう!
看護師は主に女性が活躍できる仕事として、幅広い年代の方に人気があります。
その一方で「夜勤が大変そう」「長時間拘束されそう」などのマイナスイメージを持っている方もいるでしょう。
看護師は、女性が活躍できる仕事として長い歴史がありますが「育児や介護と看護の仕事の両立が難しくて、断念した」などのケースも珍しくありません。
しかし昨今、看護師の働き方は多様化しています。
この記事では、看護師にはどのような働き方があるのか、自分にぴったりな働き方ができるよう、働き方のポイントと合わせて解説します。
看護師の働き方と生活
はじめに、看護師の働き方や生活にはどのような種類があるかを解説します。
看護師は、給与が高くやりがいのある仕事だけれど激務などのイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?
職場の種類や勤務形態で働き方が異なる
看護師の職場というと、真っ先にイメージされるのは病院ではないでしょうか。
しかし、病院にも多数のベッドがある大病院から入院施設がないクリニックまでさまざまな種類があります。
また、病院以外にも、介護施設や訪問看護、企業、派遣などさまざまな職場があります。
職場が異なれば、働き方も変わってきます。
働き方にどんな違いがあるのかは、後ほど詳しく解説します。
看護師の働き方の特徴は?
看護師の主な仕事は看護ですが、24時間体制の大きな病院なら、夜勤があります。
多くの病院では、夜勤と日勤とを繰り返してシフトを組みます。
そのため、勤務時間が不規則になることも多いでしょう。
土日祝日も関係なくシフトが組まれるため、平日でも休める一方、お正月やお盆にも出勤となるケースもあります。
ただし、職場を変えれば夜勤のみ、日勤のみの働き方も可能です。
転職もしやすいので、働きやすい勤務形態を求めて転職する看護師も珍しくありません。
勤務形態別で異なる看護師の働き方
ここでは、もう少し詳しく看護師の勤務形態を解説します。
日勤、もしくは夜勤専従と交代制の働き方の違いや、正社員と非正規雇用との違いを知りたい方は参考にしてください。
夜勤あり(2交代制と3交代制)の働き方
シフト制の勤務の場合、2交代制と3交代制があります。
2交代制は日勤と夜勤の2つのみですが、3交代制の場合は日勤、準夜勤、夜勤となります。
2交代制は勤務時間は長いのですが、夜勤のあとは休みになるなどスケジュールが立てやすいのがメリットです。
3交代制は勤務時間が短いのがメリットですが、日勤のあとに夜勤など、かなり変則的な勤務になることもあります。
どちらにしろ、シフト制の場合は、スケジュールと体調を自分でしっかりと管理するのが大切です。
なお、シフト制勤務の場合は、もっとも給与が高くなるメリットがあります。
夜勤専従の働き方
シフト制の病院でも夜勤は人が集まりにくいことから、夜勤専従のスタッフを確保している病院もあります。
日勤と夜勤を繰り返すより、夜勤のみのほうが体調管理がしやすい方もいるでしょう。
その一方で、夜勤は人手が少ない分、専門外のことでも対応しなければならないので幅広い知識と臨機応変に動かなければいけない点には注意が必要です。
介護施設など、勤務場所によっては夜勤勤務の看護師が1人しかいないケースもあります。
収入は上がるかもしれませんが、体に負担がかかる働き方なので、体調管理も必要です。
常勤(日勤のみ)の働き方
常勤や日勤のみの場合は、通常の会社員のように9時~5時など日中8時間に勤務する働き方が可能です。
入院設備を持たないクリニックなどの場合は時短勤務もできるでしょう。
夜間勤務に比べて手当が出ない分給与は低いですが、その分体の負担は軽いです。
子育て中など、勤務時間をセーブしたい人にも人気がある働き方です。
非常勤(パート・アルバイト)の働き方
看護業界は常に人手不足なので、パートやアルバイトで働きたい方も歓迎されます。
勤務時間は職場によって異なりますが、1日4~5時間勤務で夜勤のみなどの働き方もできます。
基本的に時給計算で、働く時間によっては社会保険に加入できず、有給も取得できません。
賞与や退職金も出ないのが一般的です。
しかし、「介護や育児、仕事を両立したい」「無理のない範囲で働きたい」方には人気の働き方です。
子どもが小さいときは一時的に非常勤勤務になり、子どもが大きくなったら常勤勤務に復帰するなどの働き方を選択する方もいます。
病院以外の働き方も?職場で異なる働き方
前述したように、看護師の職場は病院が多いですが、病院以外にも一定の需要があります。
ここでは、病院勤務の特徴とそれ以外の職場との違いなどを紹介します。
約7割が病院に勤務
厚生労働省が発表した「令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によると、看護師および准看護師の勤務先は、病院が最も多く、看護師の69%、准看護師の35.7%が病院勤務です。
つまり、看護師および准看護師の70%近くが病院に勤務しているのですが、病院がことさら人気というより、最も看護師を募集している場所だからかもしれません。
このほかの勤務先は「診療所13.2%」「介護保険施設等7.9%」「訪問看護ステーション4.9%」が続き、「社会福祉施設1.7%」「看護師等学校養成所 又は研究機関1.4%」「保健所0.1%」となっています。
参考:厚生労働省|令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況
病院での働き方の特徴
看護師のスキルを磨くには、複数の診療科がある24時間体制の総合病院が最も適しています。
キャリアアップにも効果的でしょう。
一方で、大病院は人間関係も煩雑で看護師の負荷やストレスも大きくなりがちです。
そのため、バリバリ働いて出世したい人でないと勤まりづらい傾向があります。
夜間の受け入れがない小さな病院は、仕事は楽かもしれませんが、キャリアアップにはあまり貢献できません。
また、病院が小さい場合は、看護師が外来と病院の両方の仕事を兼ねなければならず、かえって忙しいこともあるでしょう。
クリニック/診療所での働き方の特徴
クリニックとは、「病床数が19以下」「無床診療所」などの条件を満たした医療施設です。
入院設備がないので、基本的に日勤で、アットホームな環境が魅力です。
また、小さい施設が多いので、看護師が雑用を一手に引き受けているクリニックもあります。
診療科も固定されているので、さまざまな症例を見ることはできませんが、患者さんとしっかり向き合いたい方にもおすすめです。
介護保険施設での働き方の特徴
「特別養護老人ホーム」「介護老人保健施設」「介護療養型医療施設」などの、介護保険施設では、医師や看護師がスタッフとして控えているところもあります。
仕事は投薬や健康管理がメインで、医療行為はあまりおこなわないので、キャリアアップにはつながらない場合もありますが、余裕を持って働けます。
育児や介護や自分の仕事との両立もしやすいでしょう。
ただし、夜勤ではさまざまな仕事を一手に任されることもあります。
訪問看護ステーションなど
看護師の勤務先には、この他に訪問看護ステーション、社会福祉施設(知的・身体・精神障害者支援施設、児童福祉施設)、看護大学・看護専門学校の教員職などがあります。
訪問看護ステーションは往診がメイン、社会福祉施設は健康管理や投薬管理が主な仕事です。
さらに、看護大学や専門学校では、後進の指導にあたります。
それ以外には、保健所・保健センター(各都道府県や市町村)、保育園や企業などにも一定の需要があります。
働き方も多様化し、自由な働き方も
看護師は、新米からベテランまで常に一定の需要があり、働き方も多様化しています。
看護師としてキャリアを磨いて管理職に就く、仕事と育児を両立する、自分の時間を大切にして資格を利用して効率よく仕事をするなど、目標に応じて選ぶのがおすすめです。
また、ブランクがあった場合、最初はパートから始めて知識のスキルアップをしてから病棟勤務に復帰する、逆に体がシフト勤務に耐えられなくなったので、パートになるなどの働き方もできます。
自分が何のために看護師として働くのか、よく考えて働き方を決めましょう。
まとめ:柔軟な働き方が可能な看護師
看護師のさまざまな働き方を紹介しました。
せっかく看護師の資格を取ったのですから、ライフスタイルに合わせて柔軟に働き方を変更しつつ働き続ければ、経済的にも安定して暮らせるでしょう。
看護師は、転職や勤務形態のチェンジもほかの職種に比べると容易なのもメリットです。
もうこの勤務形態では続けられないと思ったら、退職する前に転職や勤務形態の変更ができないか考えてみてくださいね。